看護師転職ぶっちゃけ話 〜ブラック病院に耐えきれなくて転職した話〜
はじめに
今回は私がブラック病院に耐えきれなくて転職した話をしたいと思います。
もう4年前のことですが、いまでも思い出すと割と胸が苦しくなるし、この話をすることは割と勇気がいることです。
(身バレが嫌なので、少しフェイクを入れることをお許しください)
それでもどうしてもこの話をしなくてはいけないかなと思ったきっかけがあります。
若い看護師が自殺を選ぶほど苦しんだ事件のニュースを見たからです。
正直、人ごととは思えませんでした。
私も「看護師辞めたい、でも辞められない、死にたい」と考えたことがあったからです。
彼女がどれほど苦しくどれほど悩んだか、残された家族のお気持ちを考えると胸が潰されそうな思いです。
働き方改革が進む今ですが、いまだ業界はブラック病院が多い状況です。
転職したいまでも、「看護師を続けたくない」というジレンマがあることは事実です。
でも、今落ち着いた気持ちで仕事に向かえていることは事実なので、記事にしたいと思います。
私のこの体験がどれだけの目に止まるかわかりませんが、少しでも参考になれば幸いです。
ブラック病院に3年間勤めてウツになりかけた話
看護師をやってるとウツになる人をよく見かけます。
それほど仕事内容は過酷です。
そしても過酷なのに人間関係がクソ(言葉が悪いですがクソなことは多々あります)だとそりゃ病みますよね。
本来仕事が過酷なのはどうしようもできないじゃないですか。
だったらマンパワーで協力してなんとかするしかない。
でもしない。
新人が困ってても見て見ぬ振り。
仕事の押し付けは当たり前。
自分は楽してヌクヌクと適当なことばかり。
陰口、怒鳴るのは当たり前で。
せっかく育ててくれた先輩は辞め、一生懸命指導した後輩も辞め。
気づけば中堅の私は毎日のように夜勤要員になっていました。
気持ちがすり減っていました。
気づけば私は「やばい辞めたい...」と思うようになり、仕事へ行く地下鉄の中で涙が勝手に出るようになっていました。
看護師を辞めようかと思った瞬間
そんなギリギリのところで耐えていた私。
今日も何人も休み、受け持ちも増え、急変患者やら術後患者やらを抱えて昼休憩を削り記録を書いていた私。
ナースコールが鳴ったけど昼休憩ではないリーダーの彼女は取ろうとせず、記録を書いており
「●●さん(私のこと)ナースコール取って!!!」
プチッ...
本当に人間って何かが切れる瞬間、音がするんですね。
その時の気持ちは怒りというより失望。
ギリギリの状態で保っていた自分の心。
この一件で「もういいや」と諦めがついた瞬間でした。
今振り返ってみると大したことのない出来事なのかもしれないし、
「やだ〜〜●●さん、今私昼休憩中ですよ〜」なんて言えば良かったのかも。
でも、その時私はそう思えなかったんですよね。それだけギリギリだったんです。
看護師の転職〜後ろ向きだっていいじゃない〜
「もっと勉強したい」「もっと給与をあげたい」という理由が看護師の転職サイトには載っていますよね。
「クズな上司から離れたい」みたいなのはやっぱりないわけです。
(建前上だとは思いますが)
当時の私はそのキラキラした前向きな転職というものに引け目を感じていて、
「上司がクソだから転職するなんて甘えてるのかな...」なんて思っていたわけです。
だけど、上司がクソだから後輩も先輩も辞めて行く
↓
人員が足りず、ただひたすら我慢強い看護師たちがわりを食う
↓
病気になる看護師続出
↓
さらに人員足りなくなる
↓
上の上司(看護部)は人員配置を替えない
なんかおかしくない?と思ったわけです。
クズな上司ならクズなりにどっか人のかかわらない部署に配置するとかでも良くないですか?
ただひたすら点滴交換させるとか。
なんでわざわざリーダーとか病棟全体を見渡し、新人看護師を指導するような役職につけるのかな?
そうして私が出した結論は...
病院の看護体制に疑問を持ったので転職する、でした
私はこうして転職した
もう正直さっさと辞めたかったです。
ここだけの話、胃痛と不眠・不安がすごくて心療内科で薬をもらって「仕事行ってはいけません」とドクターストップがかかったくらいだったので。
病院に義理もなかったのにそこで踏ん張ってしまい、年度末の3ヶ月後に転職することにしました。
ここら辺は自身の状態と相談したほうがいいところかな、と思います。
体が拒否反応を示しているということなので。
転職サイトを見て有名な3社に登録し、転職活動を始めました。
転職サイトにはエージェントがいて、希望に合った病院を何個か紹介してくれます。
面接や履歴書のアドバイスをもらいながら転職活動は順調に進みました。
正直1人で就職活動をするのは不安なので、エージェントがいるのは本当にありがたかったです...
面接の練習や転職理由の添削もしてくれましたし。
また合格してもお断りするのも代行してくれました。
転職の意向を伝えた話
面接も終わり、転職先が見つかったところで病棟課長と病棟部長に転職の意向を伝えました。
「あなたがそんなに辛いと思っていなかった」
「なんとか辞めないでほしい」
「検査室で看護師を募集しているからそちらに移動しないか」
などまぁ色々言われましたが、もう転職の意思は固まっていたのでお断りしました。
正直、今更だろ!と思いました...。
こうして私の3ヶ月に渡る転職活動は終わりを告げたのでした。
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
私の場合結局のところ「人間関係」が転職理由の全てでした。
エージェントにも「人間関係はどこにいってもつきものですよ」と言われました。
今の職場にも残念ながら「えっ」みたいな人はいます...
ただ、その人はリーダーなどの役職にはつけないように看護体制がしっかりしています。
問題意識が強いところなんですよね。
上司にも報告しやすいですし。
あとは有給休暇もしっかりとれ、残業も少ない、残業手当もしっかり出ると割と手厚いので人も辞めずに足りている状態でした。
あのまま転職していなかったら私はどうなっていたのかわかりません。
ギリギリの状態でいつまでもはいられませんからね。
看護師は優しい人が多いと思います。
一方で我慢強くおかしいことも受け入れてしまう人も多いです。
人間が人間らしくいられるために、転職したり、看護師を辞める選択肢は残されていてもいいと私は思うのです。
私の体験談が誰かの役に立てれば幸いです。
それでは。